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企業の再生は経営者の心の再生

 忠誠心のある社員が少ない会社の経営者

 企業再生の仕事で会社を訪問したときに、瞬間的に社員さんの雰囲気を察知します。これは、企業再生にとって、少なからず大きな要因だからです。
 社員の養成は一朝一夕にできるものではありません。社員の養成には時間がかかるのです。したがって、企業再生を必要とするような究極の場面に来て、社員教育を主要なテーマにはできないのです。つまり、社員の再教育をしている暇はないのです。ところが、実際に会社を訪問してみて、挨拶もまともにできないことがあります。そのような会社では、すでに社員は会社に対するロイヤリティー(忠誠心)はほとんどありません。そのような会社では、社長といってもあまり権威はありません。権威がない社長ですから、社員は社長の言うことを基本的には本気で聞きません。表面的には、聞いた振りをするのですが、業務改善に取り組む意気込みには限界があります。
 金融機関から、社員のリストラを要請されることがあります。確かに単純に考えると社員のリストラは、経費削減効果があります。ところが、単純な社員のリストラでは、経費削減だけでなく、売上まで減少する結果を招くことがしばしばあるのです。そのプロセスで、社員のリストラと売上の減少とスパイラルになることがあります。ついでに、社員の忠誠心まで減少する副作用があります。
 元来、社員は会社の方針に対して、忠誠心を持っています。社員が会社を良くする方向性に対して異議を挟むことはありません。企業再生を必要とする会社では、このような忠誠心の芽を潰してきたのです。忠誠心を失った社員が多くなればなるほど、業務改善の提案をしても『笛吹けど踊らず』の状態になります。
 忠誠心のない社員が多くなると、企業再生は困難になります。

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